【全頭考察】エリザベス女王杯 2025

今週の全頭考察

◎レース傾向

京都開催の過去5年は開幕13日目かつBコース4日目だが、今年は開幕15日目かつBコース6日目。ある程度開催が進んだ馬場とはいえ、好位や内を通った馬が多く好走している。
4角2/3頭より後方からの好走はなく、馬券になった15頭中10頭が4角5番手以内。5年中4年で前後半5Fが1.5秒以上の後傾ラップだが、上がり3位以内で馬券になったのは7頭。また、4角6番手以下から馬券になった5頭は、いずれも上がり3位以内かつ上がり34.3秒以下の末脚を使っている。後半4Fでペースアップするため、位置取りやスピードの持続力が問われることが多い。中団より後方からでは、進路取りの工夫やかなりのキレがないと届かない印象。
例年と開催条件がやや異なり、前週は雨も降ったため、より当日の馬場傾向には注目したい。

◎展開予想

近3走で逃げたことがあるのは、エリカエクスプレスとケリフレッドアスクの2頭のみ。秋華賞の内容から2頭で競り合うことはなく、エリカエクスプレスがハナを取りそう。先行しそうな馬はシンリョクカやサフィラ、セキトバイーストあたり。
折り合い次第でエリカエクスプレスが単騎で速いペースになる可能性もあるが、2番手以下はハイペースにはならなさそう。フェアエールングやヴェルミセル、リンクスティップあたりが道中で動けば、後半は早めにペースアップする可能性も。

◎全頭考察

1 パラディレーヌ (牝3/栗東・千田/差)

近走・前走(秋華賞)は内前有利の馬場が向かない中での3着
・2走前(ローズS)は直線で前が壁になる不利があっての敗戦
・3走前(オークス)はロスのない競馬での4着
プラス・持続的な末脚
・京都は4戦2勝で3着2回
・近2走は度外視可能
・斤量54kg
マイナス・実績はここでは劣る
・前走から更なる相手強化
・キレではやや劣る印象で、位置が取れないとどうか
条件など・差しが決まる展開になれば


2 ステレンボッシュ (牝4/美浦・国枝/差)

近走・前走(札幌記念)はスムーズな競馬で大敗
・2走前(ヴィクトリアマイル)は相対的に伸びない内を周った分もあっての敗戦
・3走前(大阪杯)は内有利の馬場が向かなかったとはいえ物足りず
プラス・実績は上位
・近2走はある程度の位置が取れている
・スピード面からは距離延長も悪くない
マイナス・近走の敗因が明確ではない
・前走からの相手強化
条件など・実力を出し切れる状態なら


3 シンリョクカ (牝5/美浦・竹内/先・差)

近走・前走(新潟記念)はスムーズだが、ベストではないキレ勝負で差のない4着
・2走前(ヴィクトリアマイル)もスムーズだが、上位馬にはキレ負けしての敗戦
・3走前(福島牝馬S)は4角で大外を周るロスがあっての5着
プラス・近走は度外視可能
・好位から持続的な脚が使える
・戦績から内枠はプラス
・戦ってきた相手のレベルも悪くない
マイナス・キレでは劣るため、位置が取れないとどうか
・レベル関係なくワンパンチ足りない印象
・先行馬はある程度揃っている
条件など・楽に先行できれば


4 カナテープ (牝6/美浦・堀/差)

近走・前走(アイルランドT)はロスのない競馬での3着
・2走前(関屋記念)はスムーズかつ斤量の恩恵もあっての勝利
・3走前(府中牝馬S)もスムーズな競馬での2着
プラス・溜めればキレる脚が使える
・展開問わず大崩れしていない
・戦績から内枠はプラス
マイナス・G1での相手強化
・近走は着順以上の評価はできない
・マイルの時計勝負にも対応できるスピードがあり、初の2200mはどうか
・経験は少ないが、右回りでは馬券になっていない
条件など・距離延長がプラスに働けば


5 サフィラ (牝4/栗東・池添/先)

近走・前走(アイルランドT)は内が使える馬場で外を周った分もあっての敗戦
・2走前(ヴィクトリアマイル)は相対的に伸びない内を通った分もあっての敗戦
・3走前(阪神牝馬S)はスムーズだが、強敵相手に勝利
プラス・安定した先行力やスピードの持続力
・輸送のない関西圏では安定しており、京都は3戦とも馬券内
・近2走は輸送もあり度外視可能
マイナス・G1での相手強化
・戦績からは距離延長がプラスとは言えず
・先行馬はある程度揃っている
条件など・前有利の馬場や展開になれば


6 エリカエクスプレス (牝3/栗東・杉山晴/逃・先)

近走・前走(秋華賞)は内前有利の馬場が向いての2着
・2走前(京成杯AH)はスムーズだが、上位馬より外を周った分もあっての敗戦
・3走前(オークス)は大外から逃げた上、距離も長かったか
プラス・安定した先行力やスピードの持続力
・京都は2戦2連対
・斤量54kg
・脚質から内枠はプラス
マイナス・折り合い面から距離延長がプラスとは言えず
・近走からの相手強化
・戦績からも直線が長いコースはどうか
条件など・スピードが問われる馬場なら


7 レガレイラ (牝4/美浦・木村/差)

近走・前走(オールカマー)はスムーズだが、斤量を背負って完勝
・2走前(宝塚記念)もスムーズだが、休養明けの影響もあったか
・3走前(有馬記念)はロスのない競馬だが、強敵相手に勝利
プラス・実績は最上位
・安定した末脚
・敗戦時は度外視可能なレースばかり
・距離に対する不安がない
マイナス・スタートが安定しない
・重賞では中山でしか馬券になっていない
条件など・よほど前残りにならなければ


8 ヴェルミセル (牝5/栗東・吉村/差・追)

近走・前走(京都大賞典)はロスのない競馬だが、牡馬の強敵相手に3着
・2走前(リステッド)はスムーズな競馬で大敗
・3走前(目黒記念)は展開が向かず、4角で大外を周るロスがあっての6着
プラス・持続的な末脚
・近走は度外視可能なレースも多い
・ある程度ペースが流れそうなメンバー
マイナス・実績はここでは劣る
・追走面からも距離短縮がプラスとは言えず
・上がりがかかるレースでの好走が多く、スピードが問われるとどうか
条件など・タフなレースになれば


9 ボンドガール (牝4/美浦・手塚久/差・追)

近走・前走(アイルランドT)はスムーズな競馬で見せ場なく敗戦
・2走前(関屋記念)は斤量を背負った上、直線はスムーズとは言えない中での2着
・3走前(ヴィクトリアマイル)はかなり折り合いを欠いた分もあっての敗戦
プラス・溜めればキレる脚が使える
・舞台問わず好走している
・近走は度外視可能なレースも多い
マイナス・折り合い面から2200mへの距離延長はどうか
・前走の敗因は不明
・G1での相手強化
条件など・上手く脚を溜められれば

10 セキトバイースト (牝4/栗東・四位/先・差)

近走・前走(アイルランドT)はスムーズだが、大幅な馬体増もあっての敗戦
・2走前(府中牝馬S)は持続力勝負が向いたが、斤量を背負っての勝利
・3走前(リステッド)はハイペースを先行して圧勝
プラス・好位から持続的な脚が使える
・舞台問わず好走しており、京都も4戦3連対
・スピード面からは距離延長も悪くない
マイナス・G1での相手強化
・キレる脚はなく、位置が取れないとどうか
・負かした相手のレベルは劣る
条件など・持続力勝負になれば


11 フェアエールング (牝5/美浦・和田郎/マ)

近走・前走(オールカマー)はスムーズだが、かなり長く脚を使っての4着
・2走前(クイーンS)はロスのない競馬での3着
・3走前(福島牝馬S)もロスのない競馬での2着
プラス・操縦性や持続力
・戦績から直線平坦コースはプラス
・脚質問わず好走している
マイナス・戦績からベストは1800-2000mか
・立ち回りの上手さを活かせないコース替わり
・キレる脚はなく、位置が取れないとどうか
条件など・持続力勝負になれば


12 ライラック (牝6/美浦・相沢/差・追)

近走・前走(アイルランドT)は展開が向いたとは言えない中での4着
・2走前(クイーンS)はやや展開が向いたが、4角で大外を周るロスがあっての4着
・3走前(福島牝馬S)は展開が向かず、4角で大外を周るロスもあっての敗戦
プラス・安定した末脚
・近走は度外視可能
・同距離や同レースでは悪くない競馬ができている
・戦ってきた相手のレベルは上位
マイナス・位置が取れず、展開待ちになりそう
・キレではやや劣る
・レベル関係なくワンパンチ足りない印象
条件など・差しが決まる馬場や展開になれば


13 ココナッツブラウン (牝5/栗東・上村/差・追)

近走・前走(札幌記念)は展開が向いたが、4角で大外を周るロスもあっての2着
・2走前(クイーンS)は直線でやや追い出しが遅れた分もあっての2着
・3走前(3勝クラス)はスムーズだが、加速ラップを楽に差し切り
プラス・近走は着順以上に評価できる
・キレも持続的な末脚もある
・京都は5戦で4回馬券内
・戦ってきた相手のレベルも悪くない
マイナス・G1での相手強化
・折り合い面から更なる距離延長はどうか
・位置が取れず、展開待ちになりそう
条件など・上手く脚を溜められれば


14 ケリフレッドアスク (牝3/栗東・藤原/逃・先)

近走・前走(秋華賞)はそれほどロスのない競馬で敗戦
・2走前(紫苑S)は楽に逃げたとはいえ、ラストまでほぼ失速せずの勝利
・3走前(1勝クラス)はスムーズだが、マイルでの時計勝負に対応できなかったか
プラス・安定した先行力
・馬場や舞台問わず好走している
・斤量54kg
マイナス・前走から更なる相手強化
・先行馬はある程度揃っている
・負かした相手のレベルはどうか
・脚質から外枠がプラスとは言えず
条件など・距離延長がプラスに働けば


15 オーロラエックス (牝4/栗東・杉山晴/差・追)

近走・前走(リステッド)はロスのない競馬での勝利
・2走前(3勝クラス)はスムーズだが、4角で大外を周って差し切り
・3走前(3勝クラス)は展開が向かずの敗戦
プラス・安定した末脚
・京都は4戦3勝で3着1回
・追走面からは距離延長も悪くない
マイナス・G1で一気の相手強化
・綺麗な馬場での好走が多く、開催が進んだ馬場はどうか
・負かした相手のレベルは疑問
条件など・外差し有利の馬場なら


16 リンクスティップ (牝3/栗東・西村/差)

近走・前走(紫苑S)は4角から直線でややスムーズさを欠いたとはいえ物足りず
・2走前(オークス)は3角で外から位置を上げるロスがあっての5着
・3走前(桜花賞)はやや展開が向いての3着
プラス・操縦性や持続力
・京都は3戦3連対
・スムーズに動ける外枠は悪くない
・斤量54kg
マイナス・近走からの相手強化
・キレでは劣るため、位置が取れないとどうか
条件など・外差しが決まる馬場なら

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