【レース回顧】天皇賞・秋 2025

過去のレース回顧

◎レース回顧

メイショウタバルが無理なく逃げ、隊列はスムーズに決まった。道中で競りかける馬もいなかったことでペースアップすることはなく、どスローから究極のキレ勝負になった。
6F目まで12.2-12.6のラップを刻み続け、ラスト3Fは10.9-11.1。レースの上がり32.9秒は歴代のG1最速であり、全馬が上がり33.5秒以下の末脚を使っていた。1-14着までが0.7秒差であり、完全に位置取りとキレのみで着順が決まった印象。
最後方追走のシランケドは、G1史上最速である上がり31.7秒の末脚でも届かず、後方からになった馬にとってはかなり厳しい展開になった。一方、一瞬のスピードが問われる展開になったことで、上位2頭の3歳馬は斤量の恩恵がより大きかった印象。
究極のキレ勝負に対応できなかった馬や後方からになった馬は評価を下げなくても良さそう。

◎全頭回顧

1着 7 マスカレードボール

道中は中団内めを追走。直線は比較的内めを通って鋭く伸びた。

それほどロスはなく、斤量の恩恵もあっての勝利。好位から速い脚を使えるのは魅力。東京であればG1でも安定して好走できそう。


2着 9 ミュージアムマイル

道中は中団後方の外めを追走。直線も外を通って鋭く伸びた。

勝ち馬とは進路取りの差もあっての2着。斤量の恩恵があったとはいえ、キレ勝負にも対応できたのは収穫。スピードが問われる馬場であれば中距離もこなせそう。


3着 3 ジャスティンパレス

スタート良く、中団やや前の内を追走。直線はやや外に出し、勝ち馬を追うように伸びた。

内有利の馬場は向いたが、直線で外に持ち出すロスもあっての3着。枠の恩恵があったとはいえ、位置が取れたのは収穫。やはり勝ち切れないが、能力的にはまだこのレベルでも通用しそう。


4着 11 シランケド

スタートは微妙で最後方を追走。直線は大外に出して鋭く伸びてきた。

全く展開が向かない中、G1史上最速の上がりで4着。着順以上に評価できる内容。やはり能力は間違いなく、差しが決まる条件ならこのレベルでも通用する。


5着 2 アーバンシック

スタートは微妙で後方の内めを追走。直線は外に出しながら伸びてきた。

展開が向かない中での5着で評価を下げる必要はない。このメンバーでも上がり2位の末脚を使えたのは収穫。やはりこの舞台は得意そう。今後も器用さが問われない舞台で狙いたい。


6着 13 メイショウタバル

スタート良く、無理なく逃げ。直線は早々に交わされたが、最内を通って差し返すようにジリジリ伸びてきた。

スローに落としたことで上位馬にはキレ負けしての敗戦。今回は完全に度外視可能。先行した馬の中では速い上がりを使えており、やはり能力はありそう。溜める逃げができたのも収穫。もっと持続力が問われる馬場や舞台で見直したい。


7着 12 セイウンハーデス

中団あたりの外めから徐々に位置を下げ、4角では後方に。直線は2着馬の外を通って伸びた。

外枠の分もあり位置が取れず、キレ勝負も向かずの敗戦。直線の伸びを見ると、枠や位置取り次第ではもっと着順を上げた可能性も。今回は度外視可能。楽に先行できそうなレースで見直したい。


8着 5 タスティエーラ

道中は中団前の内めを追走。4角から外に出して先頭に立ったが、最後は伸び切れなかった。

鞍上のコメントから、キレ勝負では分が悪いと判断し、早めに仕掛けたことで最後は失速した感じ。今回は度外視可能。スピードの持続力が活かせるレースで見直したい。


9着 14 クイーンズウォーク

スタート良く、中団やや前の外めを追走。直線は勝ち馬の外を通ってジリジリとは伸びた。

大外から外めを周った上、キレ勝負にも対応できなかったか。今回は評価を下げる必要はない。キレというよりは持続的な末脚が活かせる馬場や舞台で見直したい。


10着 6 ブレイディヴェーグ

出遅れから後方2番手を追走。直線は内めを通って進路を探しながら伸びた。

直線は前が壁になってまともに追えなかった。スムーズならもっと着順を上げていたような手応えで、評価を下げる必要はない。引き続き差しが決まりそうな条件で狙いたい。


11着 10 エコロヴァルツ

スタート良く、先団外めを追走。直線は内めを通ったが、あまり伸びなかった。

キレ勝負が向かず、やや外めを周り続けた分もあっての敗戦。このレベルではどうかも、先行力やスピードの持続力が活かせるようなレースで見直したい。


12着 1 コスモキュランダ

道中は先団内を追走。直線も内を通ったが、あまり伸びなかった。

キレ勝負が向かず、評価を下げる必要はない。馬具の効果か、楽に位置が取れたのは収穫。持続力が問われる馬場や舞台で見直したい。


13着 8 ホウオウビスケッツ

スタート良く、差のない2番手を追走。4角で先頭に並びかけたが、直線は伸びなかった。

キレ勝負が向かず、道中でやや力んだ分もあっての敗戦。逃げることができれば着順を上げた可能性も。先行力やスピードの持続力を活かせるようなレースで見直したい。


14着 4 ソールオリエンス

道中は中団やや後方の内を追走。直線は最内を取ったが、あまり伸びなかった。

ロスのない進路取りだが、キレ勝負が向かずの敗戦。今回は度外視可能だが、このレベルではよほど馬場や展開の恩恵がなければ好走は難しそう。

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